羽柴秀吉の本陣近くを固めた小牧市内久保砦跡

小牧市内久保砦跡は天正十二年(1584)の小牧・長久手の戦いでの羽柴軍の砦のひとつで蜂屋頼隆、金森長近らが3,000人の兵で守ったといわれています。現在は三明神社になっており、犬山市の内久保砦の旗が立っています。

>>内久保砦の場所の地図

内久保砦の配置図

小牧・長久手の戦いで内久保砦は総大将・羽柴秀吉の本陣がある楽田城のすぐ側です。この配置図を見ると戦闘はほとんんどなく、秀吉本陣の東側を固めるための砦ということが分かります。普通に考えると守将の蜂屋頼隆、金森長近かなり信頼がおける人物だったのでしょう。

そして現状

三明神社の本殿の上はさらに高くなっており、削平地が広がっています。蜂屋頼隆、金森長近らがいたとするなら、この山頂付近だったと思います。現在は石碑や堀、土塁といった遺構は残っていません。

樹齢250年の古木

三明社の入口にある推定樹齢250年のツブラジイ(円椎)。

・幹回り:450cm
・樹高: 18.5cm
・樹齢:推定250年

常緑高木、コジイ(小椎)とも呼ばれる。古くは単に椎と呼ばれ、万葉集にも歌われている。天正十二年(1584)の小牧長久手の戦いで豊臣方(羽柴方)が築いた内久保砦は、この周辺と推定される。

犬山市エコアップリーダー巨樹巨木調査グループ(2018年10月)

推定樹齢が250年なので江戸時代。小牧・長久手合戦の時にはありませんでしたが、それでも数百年の歴史を見てきた巨木です。

内久保砦の所要時間は遠景や境内の写真を撮るくらいなので10分ほど。私の感想ですが遺構は残っていなくても、周辺の地形や高低差で砦を偲ぶことができると思います。近くの外久保砦(久保山砦)とセットで訪れてみましょう。

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