紅葉と四季桜が楽しめる豊田市小原地区の市場城

 愛知県豊田市小原地区にある市場城址は、標高380mの山頂にある山城です。別名・大草城。

 市場城の城主は、文亀二年(1502)~文禄元年(1592)の間、この地に勢力を持っていた鱸(すずき)氏で、現在残る遺構は、四代城主・鱸重愛が天正十一年(1583)に徳川家康から加増を受け、改修した時のものといわれています。

■市場城の住所■

豊田市市場町深見675

市場城の地図

 豊田市には、いくつかオススメの山城があるのですが、この市場城は私も好きで何度も足を運んだ城です。

 毎年5月に岐阜県恵那市明智町で、明智光秀を顕彰する光秀まつりが開催されるのですが、まだ火縄銃演武前の陣方で【ほら貝】役だった頃、高速道路から明智町の間にある市場城にはよく立ち寄りましたよ。

 では何がそんなに良いのか?市場城の見どころポイントをチェックしてみましょう!

市場城の駐車場

 市場城には、アスファルト舗装の駐車場があります。駐車台数は10台くらいでしょうか。この駐車場には、トイレや案内看板もあるので、ここに車を停めて市場城に登りましょう。登城口は目の前です。

市場城の縄張り図

 城内に入ると分岐の道に出ます。そこに縄張り図があり、【現在地】が今の場所です。ここから左右に行く事ができるのですが、私はいつも右回りで巡っています。この辺は個人の好きに周ればOKです。とりあえずレビューでは右から順番に見どころを紹介してみますね。

市場城の空堀と豪快な石垣

 城主の墓を経てまっすぐ歩くと谷間に出ます。実はココ、空堀の中なのです。左右に曲輪があり、正面に折れ曲がった箇所があります。虎口ですね。

 これは逆側、つまり本丸側から見たものです。道がワザと折り曲げてあって、進む敵を側面から攻撃できるようになっています。

 これは二の丸から見た図。こちらは高い場所から攻撃できる事がよく分かりますね。

 本丸下には豪快な石垣が残っています。市場城は天正十一年(1583)頃に改修され、文禄元年(1592)に廃城になっていますので、現在に残る石垣は関ヶ原合戦(1600)以前のものという事になりますね。

 石垣の工法は野面積みといって、自然石をほとんど加工せずに組み合わせたものです。場所によっては巨石をそのまま利用しています。400年以上の時を経残っている石垣です。

経費節減?!市場城の本丸

 そして市場城の本丸、つまり城の心臓部ですね。籠城になった場合、城主は本丸に籠り指揮を執るのが一般です。

 さて、市場城の本丸は現在ベンチがいくつか設置されており、ここで弁当を食べたり小休止できるようになっています。

本丸からの景色。目の前にある白い花は四季桜といって、紅葉の時期の前後に見ごろを迎える桜です。

 ところでこの本丸も石垣があります。工法は下の櫓台の石垣と同じ野面積みです。順番が逆になりましたが、空堀⇒櫓台⇒本丸という順番で進んでいくと、この石垣があります。ところでこの本丸の石垣ですが、観賞のコツはぐるりと周辺を周ってみる事です。

 なぜかというと、石垣が途中で切れている場所があるからです。つまり空堀側から見ると豪快な石垣に見えますが、裏側は石垣が切れており土になっています。見える部分は石垣。見えない部分は土そのままという事です。

 経費節減でしょうか?それとも他の理由があるのか?

竪堀の使用方法とは

 本丸を抜けると竪堀(たてぼり)群に出ます。竪堀とは名前そのままで竪(縦)に掘られた堀のことです。

 これですね。ひとつ間違うと山の斜面の自然な溝にも見えますが、これも立派な防御遺構なのです。どんな効果があるのかというと、簡単に言えば攻めてくる敵が縦一列になるので、そこを上から攻撃できます。

 横から見ると分かりやすいかもw。当時はもっと高かったのでしょう。竪堀は愛知県の城跡では市場城だけではありませんが、平城では見られない遺構なので貴重ですね。繰り返しになりますが、自然地形の溝が竪堀に見えることもあります。

曲がった道?これが枡形門

 竪堀群を抜けるとまた曲がった道に出ますが、この曲がった道こそ市場城の西側の虎口です。先ほど空堀の先に曲がった横矢掛けの道がありましたよね?あれが東側の虎口で、これが西側。

 写真だと外から中に入ってくる様に撮ってありますが、城内に入ると道が曲がっており、そこを側面攻撃できる仕組みになっています。

 これは城外から城内に向かう様に撮った写真。今回の順路とは逆ですね。途中に石垣も見えます。

 これは虎口の石垣。今回の順路とは逆なので、もし市場城が攻められた場合、ここから入って曲がった道に出ます。もちろん写真のUの字の部分には城門があったのでしょう。

私の感想と所要時間

 私の感想ですが、豊田市小原地区の市場城は、愛知県の城巡りをしている人にはおすすめの城だと思います。なぜかというと、城跡全体が公園となっており、必要最小限の整備がしてあるからです。また見ごたえがある石垣をはじめ、堀跡、縦堀、虎口など遺構もハッキリわかります。

 そして市場城の所要時間ですが、私が今まで何度も行った体験からの感想ですが、サクッと周って約20分。ゆっくり周って約1時間くらいです。でもこれはあくまで参考値で、私は写真を撮る時間が長い場合もあるので、もう少しかかりますけれどw

 あと補足が2つあります。

 ひとつは訪れる時期です。市場城は公園化されているとはいえ、基本、山城なのでベストシーズンは11月下旬頃~2月くらいです。その根拠は11月下旬くらいになると虫もだいぶ減り、草木も枯れているし、何より四季桜と紅葉がセットで楽しめます。また2月くらいまでという期限は、3月になるとこの周辺は花粉が出始めるからです。花粉症じゃなくても花粉が出始めると山城巡りシ-ズンは終了と考えてよいでしょう。

 もうひとつは市場城周辺は飲食店が非常に少ないという点。食事の問題があります。この印飲食店が少ないという点は、山城巡りの時には常にありますが、市場城もその例外ではありません。

 豊田市街から来る場合、途中のコンビニによって弁当を買うもよし。城巡りの所要時間を考えて近くの飲食店に行くのも良いですね。

愛知県の城跡や戦国史跡を訪れる社会人サークル・【愛知ウォーキング城巡り倶楽部】。活動は基本的に奇数月の第一土曜、もしくは日曜日。現地集合、現地解散で行われる見学会です。城好き、戦国好きの方が在籍していますが、歴史に詳しいなどは関係なし!好きならそれでOKです。入会費や年会費などもないので、あなたも気軽に遊びに来てみませんか?

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