現在と戦国時代では歳の数え方、つまり年齢のカウント方法が違うことをご存知ですか?これを知っていると、現存している武将の甲冑や衣装など、歴史の時代考証がより深く理解できます。このページでは、戦国時代の年齢の数え方を分かりやすく簡単に説明します。
現在の数え方
まず現在の年齢のカウント方法をおさらいしておきましょう。赤ちゃんが生まれたらゼロ歳(0歳)です。そして次の誕生日がくると1歳になります。その後、誕生日がくるたびに歳が増えていきます。
戦国時代の数え方(満年齢)
戦国時代は今とは暦が違う旧暦。そして満年齢という歳の数え方です。これを簡単に説明します。赤ちゃんが生まれると1歳。そして正月(元旦:1月1日)が来ると歳を1つ増やします。これが戦国時代を含めた年齢の数え方。満年齢というやつです。つまり当時は誕生日という概念がなく、元旦を迎えたら+1という数え方なのです。
徳川家康の例で行くと…
では実例を見ていきます。例えば令和五年(2023)にNHK大河ドラマ・どうする家康で主役になった徳川家康だと以下の通り。
徳川家康は通説ですと天文十一年(1543)12月26日に生まれています。まずここで1歳になりました。
しかし5日後には翌年の元旦を迎えます。旧暦には31日が存在せず、30日か29日なのです。ともあれここで年齢がプラス1になります。つまり現在の感覚でいうと、徳川家康は生まれて1週間も経たないうちに2歳になったということです。これってかなり大きな幅だと思います。
まとめと私の感想
私の感想ですが、この満年齢を知っておくと、当時の武将(女性も)の年齢に関することがわかるので、いろんな事例を想像することができると思います。まだ誕生日という考え方、概念は明治時代以降に西洋から入ってきたものです。だから戦国時代と現在の令和では、暦が違うこと、年齢の数え方、つまり歳のカウント方法が違うことも覚えておきましょう。