西尾市幡豆町の東幡豆海岸に名古屋城の石垣の採石場があります。名古屋城は西国の諸大名を始めとする20家の大名が築城に携わっており、石垣を築く時、現在の愛知県のいろんな場所から石を切り出し、名古屋城まで運んだことが分かっています。東幡豆はそのうちのひとつで、今でも矢穴が残る石を見ることができます。
場所はここ!
東幡豆で名古屋城石垣の残石を見ることができるのは、東幡豆海岸です。場所は名鉄蒲郡線・東幡豆駅の南にある海岸。観光地として有名な愛知こどもの国の南側でもあります。また近くには戦国時代の幡豆の領主・小笠原氏が松平元康を火縄銃を使って敗走させた走り付け古戦場があります。
これはカボチャ寺で有名な妙善寺の前に建つ、はず夢ウォークの看板。ここに幡豆石のことが書かれており、矢穴石が見られる場所の地図もあります。
現地の東幡豆海岸に行ってみた
さっそく現地に行ってみました。海岸を歩いていると…矢穴が残る石を発見!
見事に残る矢穴跡。割られる寸前に石は十分に足りているという報告を受け、それ以上の切り出しがストップされたのでしょう。
すぐ近くにも別の矢穴石がありました。周辺は砂浜なので、砂の中にまだまだ矢穴が打ち込まれている石が埋まっているのかもしれません。
少し離れた場所にも
ここにも矢穴の跡が残る石がありました。この石は三等分され、名古屋城の石垣に組み込まれる予定で、矢穴が空けられたのでしょう。もう少し後なら、この石を名古屋城で見ることができたのかもしれません。
私の感想と疑問
私の東幡豆海岸の感想ですが、ここは蒲郡の竹島と同じく、名古屋城の石切場の痕跡が残る場所なので、石垣が好きな人にはオススメの戦国スポットだと思いました。あと疑問なのが、ここはどの大名家が石を切り出した採石場なのか?ということ。今回は刻印石などは見つかりませんでしたので、次の機会には刻印石も意識して見つけてみたいと思います。