かつて尾張の織田と駿河の今川・三河の松平が争奪戦を繰り返した安祥城。現在は大乗寺と八幡宮、そして安城市歴史博物館になっています。城巡りに来た時、看板を見ると、ちょっと驚きの史跡がありました。
織田信広と松平竹千代の人質交換場所
それがこの西野(にしのの)。看板には竹千代が人質交換された場所とありますが、これは松平竹千代(後の徳川家康)と織田信長の兄・織田信広の人質交換のことです。
簡単に説明すると、当時、織田と松平(後の徳川)は犬猿の仲で、お互いに戦っていました。織田信長の兄・信広は安祥城を守っていたのですが、攻められ今川の人質になります。
また松平氏も今川氏に人質として嫡男・竹千代(後の家康)を駿府に送ろうとしていたのですが、竹千代はさらわれて織田に売り飛ばされてしまいます。そこで織田と松平で人質を交換することになったのです。
定説は笠寺
しかしこの人質交換は、現在の名古屋市南区にある笠寺観音で行われたというのが定説です。これは令和二年(2020)のNHK大河ドラマ・麒麟がくるの最後に放送される紀行でも紹介されました。現在では笠寺観音の境内に松平竹千代と織田信広の人質交換の像も建っています。
西野の場所と地図
では人質交換の三河説はどこなのかというと、安城市歴史博物館から西へ600mほど離れた秋葉公園近くと説明板にありました。
■秋葉公園の場所の住所■
安城市大山町1丁目7−1
秋葉公園に行ってみた感想
という事で秋葉公園に行ってみました!所要時間は安城市歴史博物館から車で5分ほど。駐車場も有りました。公園は自然を活かした作りになっており、大きな池がぽつんとあり、周辺は森みたいになっています。しかし松平竹千代と織田信広の人質交換に関する看板などは有りませんでした。
自然の木なのか公園造成時の植林なのかわかりませんが、ちょっとした森の中みたいな感じです。私の感想ですが、人質交換に諸説があったという事で、これはこれで興味深いものだと思います。定説では笠寺ですが今後どうなるか気になります。