日本100名城にも認定されている犬山市の国宝・犬山城に行った時にセットで訪れたいのが城下町にある城とまちミュージアム。ここには犬山城の歴史のほか、すごく分かりやすい犬山城と城下町のジオラマがあります。
江戸時代の犬山祭
ジオラマの城下町部分は天保十一年(1840)の犬山祭の様子を再現しています。犬山祭の特徴は、針綱神社の氏子の町内から山車(やま)が出され、城下町を練り歩くというもの。現在でも毎年4月の第一土日に行われています。
自動車が無かった時代ですから、城下町の道は現在と比較してもすごく狭い。その道を山車がお囃子などと一緒に歩くので迫力があります。
ジオラマは細部まで作り込まれています。これは神社。参拝者の様子、そして祭りの山車が通り過ぎる風景です。
城も見てみる
江戸時代の犬山城の様子。まだ門や櫓がありますね。今では撤去されていますが、当時の門、櫓の配置がよく分かります。
このジオラマの楽しい部分は現在と比較できるという点。例えば天守に向かって登る時にカーブがありますよね?その様子もジオラマで再現されており、見た後にまた城に登ると、より理解できます。
これは天守背後にある七曲り門。国境の木曽川から直接、本丸に上がることができる門ですが、もし敵が来た場合、スンナリ登ることができないように何度も曲げてあります。一説には天正十二年(1584)の小牧・長久手合戦の時、旧犬山城主だった羽柴軍の池田恒興が、この本丸背後の七曲門から侵入し犬山城を落としたといわれています。
城下町
城下町の特徴もいくつもありますが、その中でもチェックしておきたいのが木戸(きど)。この場合、木戸とは城下町の入口という意味です。犬山城には合計で9つの木戸がありました。
ジオラマでもこの木戸は再現されており、実際に現地に行ってみるとS字に曲がったカーブが残っている場所もあります。ここには門がありました。なぜS字に曲げてあるのかというと非常時に侵入してくる敵に対して側面攻撃(横矢掛け)をするため。
門を壊して侵入しようとする敵に対して後ろや横から攻撃します。城の枡形(ますがた)みたいなものですね。ストレートにまっすぐ城下町に入れないということです。
私の感想
私がこの城と町ミュージアムのジオラマを始めてみたのは、もう10年以上前ですが、その時は1時間くらい見入っていた記憶があります。私の感想ですが、このジオラマは犬山城に行くときには是非、チェックしておきたい観光ポイントだと思います。その理由は現在でも江戸時代の遺構や雰囲気が残る場所があるからです。
また犬山城天守とセットになった入場券があるので、オトクに見ることもできます。城や城下町と一緒に是非、チェックしてみてください。