豊橋市杉山町の杉山城址は戸田氏が渥美郡に勢力を伸ばす以前の土豪・杉浦右衛門大夫、杉山久助俊輝の城跡です。現在は大徳山寶林寺(宝林寺)になっています。
■杉山城址の住所■
豊橋市杉山町松岡11
現地看板
寶林寺は曹洞宗、岡崎市龍海院末寺である。創立は応永三年(1396)である。開山は今川氏の家臣、入道して一乾徳公座元と称したそうであると伝えられている。本尊は釈迦如来坐像である。弘治三年(1557)には今川義元が寶林寺正運あてに寺領を寄進している。元禄十年(1697)には龍海院開山模外和尚より十五代法孫碧雲見龍和尚を開闢開山と仰ぎ龍海院末、中本山となった。幕末には衆寮で寺子屋が開かれていた。境内には松尾芭蕉の俳句の句碑がある。
平成二十年二月 杉山校区
看板の補足ですが、岡崎市龍海院は徳川家康の祖父・松平清康の夢占いをした模外和尚(もがいおしょう)ゆかりの寺。通称・是の字寺(ぜのじでら)といわれています。
そして城内
まず宝林寺の入り口がグッとヘコんでいますが、これは城の堀跡といわれています。手掘りというより自然地形を活かした堀でしょうか。門前には弁天様が祀られていますが、どうもココも堀っぽく、前を走る道路も谷間みたいになっています。
南側から見ると宝林寺自体が高台にあることが分かります。南側に突き出た地形の上に宝林寺があるわけです。
今度は宝林寺境内から南側を見てみるとガクッと下がっています。今では竹林で南側の景色は見えませんが、かつては遠くまで見渡せたのでしょうね。杉山城址の所要時間は約15分。私の感想ですが、杉浦右衛門大夫、杉山久助俊輝という武将はマイナーで聞いたことがない人も多いと思います。しかし郷土史レベルの武将なのですが、地元の歴史を知る上で重要な武将だと思います。