あま市中橋郷中にある珠応山法蔵寺は、蜂須賀小六正勝を桶狭間の戦いで勝利させたといわれる鉄地蔵を祭っている寺院です。
■法蔵寺の場所の住所■
あま市中橋郷中43
古戦場だけではなく、愛知県各地に残る桶狭間合戦ゆかり史跡。あま市にも蜂須賀小六正勝と桶狭間の戦いにまつわる話が残っています。ではどんな話なのかチェックしてみましょう!
桶狭間にも出陣してた小六
蜂須賀小六正勝は永禄三年(1560)の桶狭間合戦に織田方として出陣する時、居城の蜂須賀城近くにあった法蔵寺から鉄地蔵を持ち出し、戦勝祈願のために戦場へ持っていこうとしました。
しかし鉄のお地蔵さんなので、あまりの重さに途中で断念。仕方なく錫杖(しゃくじょう:お地蔵さんが手に持っている杖)だけを戦場に持っていき、見事に勝利。その後、蜂須賀小六正勝はこの錫杖(しゃくじょう)をお守りにして各地を転戦。錫杖はその後、蜂須賀家の家宝となりました。
放置されたお地蔵さんは?
ちなみに鉄地蔵が放置された場所は地蔵畑という地名になり(現在は消滅)、法蔵寺が建立されると村民達により寺に祭られました。その錫杖を持たないお地蔵さんが法蔵寺の本尊です。許可を頂き本堂へ。中央に安置されている鉄地蔵とご対面。
鉄地蔵の左手をよく見てみると…何やら握ってるポーズです。ここに錫杖があったのでしょう。
ちなみに錫杖(しゃくじょう)とはこれ。本物はここには無いのでレプリカですね。
蓮華寺から法蔵寺までの距離
あと私の感想というか、素朴な疑問が2つあります。まずは蜂須賀小六正勝が鉄地蔵を運んだ距離。蓮華寺から法蔵寺までの距離をグーグルマップで測ってみると、約1.5km、徒歩での所要時間は約20分くらいです。鉄のお地蔵さんを背負ってか運んでいたので、所要時間はもう少しかかったのでしょう。
2つ目の疑問は、いくら戦勝祈願とはいえ、桶狭間(名古屋市緑区~豊明市)までなぜ鉄のお地蔵さんを運んだのか?という事。錫杖だけ参陣して正解だったと思いますw
ということで、あま市法蔵寺の鉄地蔵は一般公開されているので、蜂須賀小六に興味がある方は参拝されることをオススメします。