名古屋市中区・大須(おおす)には、大須観音と現代の門前町である大須商店街があります。
両方合わせて通称・大須と地元では呼びますが、名古屋駅や栄にはない、独特の雰囲気でファンが多い観光スポットです。
『大須ってどんな所?』と聞かれると、一言で説明するのは難しいですが、東京で言えば巣鴨+秋葉原+浅草を3で割った町みたいな場所といえば、何となく想像がつくと思います。
下町っぽい中にパソコンや家電の店があり、ゲ―ムやメイド、コスプレファンも多く、ついでに古着やいろんな服があり安い。
そんな町です。
さて、その大須商店街にはいくつかの戦国ポイントがあるのをご存知ですか?
これを知っておくと買い物だけではなく、一緒に戦国も楽しむ事ができますよ。では順番にチェックしてみましょう!
万松寺(萬松寺)
万松寺(ばんしょうじ)は、古渡城主だった信長の父・織田信秀が織田家の菩提寺として開基した寺です。
信長の有名なエピソードに父の葬式で仏前に向かって、抹香を投げつけたというものがありますが、あの現場がこの万松寺です。
もっとも戦国時代の万松寺は現在の場所ではなく、かつて那古野城の南にあり、現在の中区錦、そして丸の内2丁目・3丁目にまたがるという広大な規模でした。
名古屋城が築かれた慶長十五年(1610)に現在の大須に移され、規模もかなり縮小されてしまった事になりますが、400年以上も経って残っているのがスゴイですね。
万松寺にはかつて織田信秀の墓があったのですが、太平洋戦争後の戦災復興事業で名古屋市千種区にある平和公園内の万松寺墓地に移されました。現在では供養塔が建っています。
また万松寺には信長の巨大なからくり人形があり、定時になると舞を披露します。
たまに壊れて動かない時や雨天、強風時には上映が中止されることもありますが、ここも信秀の供養塔と同じく要チェックですね。
摠見寺
次の戦国スポットは摠見寺(そうけんじ)。信長の菩提寺です。
もともとは伊勢国(現在の三重県)にあった西明寺という寺でしたが、本能寺の変後に織田信雄によって、父・信長の菩提を弔うために清洲に移され、安土摠見寺にならって、名前も摠見寺と改めました。
名古屋城築城後の慶長十六年(1611)、それまで尾張国の中心だった清洲を町ごと名古屋に移転させた、清洲越しの時に摠見寺も移され、現在もそのまま存続しています。
門は固く閉ざされ、一般人の参拝は不可ですが、門をよく見ると織田家の家紋である大きな織田木瓜(おだもっこう)があります。
億萬石
そして現代の戦国パワースポットの億萬石(おくまんごく)。
ここは愛知県内の手作り甲冑教室の連盟組織である、愛知戦国甲冑隊の本陣です。
甲冑の無料試着体験や写真撮影、また戦国グッズの販売など、戦国ファンは必ずチェックしておきたいパワースポットでもあります。
以前のレビュー記事があるので、詳細をチェックしてみてください。
>>大須の戦国新名所!愛知戦国甲冑隊の億萬石とは?店内レビュー
私の感想
私の大須商店街の戦国スポットの感想ですが、摠見寺以外の万松寺と億萬石は観光スポットにもなっているので、大須観音とセットで訪れる事をオススメします。
またショッピングや食べ歩きなどとセットにすれば、十分に半日は遊べると思いますので、戦国ファンには嬉しいですね。
あとアクセスですが、最寄り駅は名古屋市営地下鉄・大須観音駅、上前津駅両方共に近く、ドニチエコきっぷを利用して、名古屋城や末盛城などの史跡とセットにするのも良いです。
ただ駐車場は民間駐車場があるのですが、台数が少なめなので、土日祝日にはすぐ満車になってしまいますので、できれば地下鉄を利用すると良いでしょう。