名古屋市中村区日比津町の大円寺周辺に南北朝時代、この地に勢力を持っていた野尻氏の城がありました。それが日比津(ひびつ)城です。現在では住宅地として開発され、遺構は残っていないものの、大円寺に野尻氏一族のものと考えられる石塔が残っています。
また日比津城の規模は東西58メートル、南北54メートル程で周辺に堀があり東が石門、北に裏門があったといわれています。
■大円寺の住所■
中村区日比津町4丁目
現地看板
大円寺石塔
本堂の前、西寄りにある二基の石塔は、日比津城主・野尻氏の墓塔と伝えられる。今は原型をとどめていないが、左の五輪塔地輪に『貞治四年(1365)』『三月十八日』、また右の宝篋印塔の基部に『為道誓禅門』『一周忌故也』『応永十七年(1410)二月十二日』と刻まれている。貞治・応永の年号は南北朝と室町時代にあたり、市内で最も古い石塔紀年銘である。
名古屋市教育委員会
そして石塔
本堂の隣にある石塔。墓所は昭和に改修されたみたいですが石塔は残っています。私の感想ですが、城の遺構は残っていないものの、これらの石塔で城主を偲ぶ事ができると思います。