岡崎市渡町に残る渡城址は徳川家康(松平元康)に仕えた鳥居忠吉、鳥居元忠たち、鳥居氏発祥の地です。
家康家臣の鳥居氏といえば、令和五年(2023)NHK大河ドラマ・どうする家康のキャストで、鳥居忠吉役がイッセー尾形さん、鳥居忠吉役が音尾琢真(おとおたくま)さんが演じることで話題になりました。この記事ではそんな鳥居氏の居城をレビューしてみます。
■渡城址の住所■
岡崎市渡町東浦6
実は民家
鳥居忠吉、鳥居元忠ゆかりの渡城は現在、矢作川沿いの民家になっております。通説では徳川家康(松平元康)の独立のため、節約して兵糧、銭を溜め込んだ鳥居忠吉の話は美談なのですが、実は鳥居氏は矢作川の水運業者で、かなり富を蓄えていた豪族だったという指摘があるんです。
民家近くに行くと、鳥居氏発祥地の石碑があります。
さらに岡崎観光文化百選の看板もあり、鳥居氏一族の発祥地とあります。
石碑近くになにやら墓が…これは鳥居忠吉(鳥居元忠の兄)の長男・鳥居源七郎忠宗の墓。鳥居忠宗は徳川家康の父である松平広忠に仕え、松平信孝との戦である渡合戦で奮闘し討ち死にしました。
民家の敷地には渡里伝内忠氏築城之地、また長嶋氏の石碑があります。渡里伝内忠氏は簡単にいうと鳥居氏の先祖で長嶋氏は鳥居氏の子孫のことです。
民家の方の許可を取り屋敷の裏側に行ってみると…なんと土塁がありました。現在では2つの家屋がこの土塁で取り囲まれています。愛知県教育委員会発行の愛知県中世城館跡調査報告では、この土塁は渡城のものと考えられています。
所要時間と私の感想
鳥居氏発祥の地である渡城の所要時間は、石碑と看板だけを見るなら10分もあれば十分だと思います。また民家の方の許可を頂き取り巻く土塁を見学するならさらに10分追加で20分ほどです。
私の感想ですが、徳川家臣団を語る時、必ず出てくる鳥居氏の発祥の地にあった城址ということで、行った時には感動ものでした。しかし普通に民家なので、迷惑がかからないように見学することが大事ですね。