愛知県豊明市の戦人塚(仙人塚とも)は、永禄三年(1560)に起こった桶狭間の戦いで亡くなった人達を埋葬した塚です。
【戦人塚の住所】
豊明市前後町仙人塚
桶狭間の戦いでは多くの戦死者が出ました。
資料によって戦死者数の違いはあるのですが、緑区桶狭間古戦場保存会の調査では、今川軍と織田軍合わせて約3500名の方が亡くなったそうです。
この戦人塚は、曹源寺二世・快翁龍喜(かいおう りゅうき)和尚が明窓に命じ、埋葬供養した塚なのです。(曹源寺は現在でも存在します)
東海道からのアクセス
江戸時代の旧東海道を歩いていると、戦人塚への看板が出ています。これに従ってアクセスすると東海道から所要時間約10分ほどで戦人塚へ着きます。
そして戦人塚
坂を登ると戦人塚です。高台にあります。
塚の上には登る事ができる様に階段が設置されています。早速登ってみると、塚の上にはいくつかの石碑と木が植えられていました。ここから参拝できます。
頂上に立つ戦人塚の石碑の周りには、供物が置いてありました。現在でも地元の方々によって塚の維持・管理が行われている様です。
戦人塚から西側を見た景色。かなり広範囲を見渡すことができます。崖の上にあるということですね。
戦人塚の看板
豊明市教育委員会が建てた戦人塚の看板。
塚の大きさ
戦人塚を少し離れた場所から見てみると…かなり大きな塚という事がわかります。豊明市の案内看板によると、この戦人塚に埋葬されている人の多くは今川軍とのこと。
私の感想
私の感想ですが、桶狭間合戦ゆかりの史跡を巡る場合、この戦人塚も訪れておくことをオススメします。なぜなら理由が3つあるからです。
1つ目の理由は国道一号線からアクセスがすぐという点。車だと5分も時間はかかりませんので、すぐに行くことができます。
2つめの理由は、桶狭間合戦の本などを読んでいますと、この戦人塚の記載は良く出てくるので、一度は現地を知っておいた方が実感できるからです。国指定史跡なのでよく紹介されているという理由もあるでしょう。
そして3つ目ですが、豊明や緑区の古戦場からの距離感を知る事で、戦いが広範囲という事も実感できます。かなり広い範囲で戦いが繰り広げられていたという事です。
ちなみに桶狭間合戦の戦死者を埋葬した墓は、緑区にも七ツ塚というものがありますが、それとは別の墓が必要だったくらい、亡くなった人も多く、戦いも広範囲だったということなのでしょう。
あと私の経験ですが、車で訪れる際に注意したい点は道路が狭い事と、戦人塚専用駐車場が無い事に気を付けたいと思いました。
運転に注意し、周辺に迷惑がかからない場所に車を停めて参拝しましょう。