刈谷城がある愛知県刈谷市に妖怪狐の伝説があります。それが恩田の初連(はつれん)という狐のお話。この初連ゆかりの地が、恩田町にある松雲院です。
■松雲院の場所の住所■
愛知県刈谷市恩田町3丁目151ー8
ではどんな話なのか?今日はそれをチェックしてみましょう。
初連のオハナシ
これは江戸時代中期、刈谷城主が三浦氏の頃のお話。刈谷城主が狩りに出かけた時、休憩するために松雲院に立ち寄りました。城主が休憩中、家臣たちも休憩するために自由な時間を与えられていました。この時、ある家臣が小狐がいる穴を見つけました。
実はこの穴は、初連(はつれん)という、強い霊力をもった白狐が子供と二匹で住んでおり、初連が留守中に小狐が人間に見つかったのです。家臣たちは白い小狐を、今度、城主に嫁入りする姫に献上しようと刈谷城に連れ帰ります。
戻った初連は大いに怒り、輿入れする姫一行に化け、刈谷城まで子どもを取り戻しに行きます。これを知った刈谷城主は、怒るどころか家臣の非を認め、初連に侘びて、趣味の狩りも止めてしまいましたとさ。以上が刈谷市に伝わる初連の伝説です。
この時の刈谷城主が誰なのか?また輿入れした姫はどんな人物だったのかという、時代公証的なことは分かりません。しかしこの話により、恩田町の松雲院は霊力をもった妖怪狐・初連ゆかりの地となりました、
そして境内
松雲院のある狐のお堂。寺なのですが、お稲荷さんの様に祀ってあります。
お堂の前には狛犬ではなく狐。険しい表情です。
松雲院の竹林。松雲院の近くはビルやマンションが建ち、新幹線も通っている近代的な風景ですが、松雲院は未だにうっそうとして、ホントに妖怪の狐が出そうな雰囲気です。刈谷城主も関わる妖怪のオハナシ。城好きの方だけではなく、妖怪好きの方にもオススメのスポットだと思います。