【原作】すぎたとおる
【発行所】株式会社ポプラ社
【価格】1,000円(税別)
【一言でいうと】長篠・設楽原合戦を漫画で解説した本
天正三年(1575)年に愛知県新城市で起こった、織田・徳川連合軍VS武田軍の長篠・設楽ヶ原を漫画で詳しく説明した本です。
単なる戦国アニメ本ではなく、新城市立長篠城址史跡保存館顧問の馬場高夫氏が監修しているだけあって、合戦の最新の研究に基づいた内容になっています。
物語の始まりは、甲斐(現在の山梨県)武田氏の本拠である、躑躅ヶ崎館で、武田勝頼が三河侵攻を決意するシ-ンで、終わりは合戦後に武田家が滅ぶまで。
私の好きな武将(※)鳥居強右衛門もモチロン出ますし、合戦が始まるまでの駆け引き、そして合戦の流れなどを詳しく解説しています。
※強右衛門は私の中では武士です。
漫画というのがポイント
長篠・設楽原合戦は、桶狭間合戦と同じくいろんな本が出版されていますが、そのほとんどが、まだまだ難しく解説されているものが多いんですよ。
その点、この本は漫画でわかりやすいし、最後には年表も付いているので、合戦の流れもよくわかります。
滅びの美学
この合戦は、武田勝頼が信長とよほど戦いたかったらしく、最終的には勝頼が合戦を決断するのですが、馬場信春をはじめ、重臣たちはこぞって反対するのですが、勝頼の決意に負け、家臣である重臣たちは討死覚悟で連合軍と戦います。
そこがある意味、滅びの美学的に表現されているんです。
結果から言うと、この合戦で武田軍は名のある武将がたくさん亡くなりましたが、連合軍の損害はほとんどが足軽クラスだったので、連合軍の戦略勝ちだったという印象ですね。
でもね、この滅びの美学というのは、やはり男のロマンというか、戦国には付き物で、滅ぶの分かっているのだけれど、そこはどうしても譲れないみたいな、損得勘定ナシのロマンの世界。
強右衛門もこれに近いものがあり、その心意気が現在でも武田軍や強右衛門の人気のもとになっているのでは?というのが私の感想です。
個人的な思ひ
私は城巡りや火縄銃演武を兼ねて、新城市には何度も足を運んでいますが、それでも同じ史跡には何度も足を運びます。
なぜかというと、歴史に浸るためなのですが、当時の武将たちの気持ちを考えたり、その立場になって歴史を感じてみたりするからです。
そんな時、合戦の事を詳しく知りたいと思うものですが、この本は小学生でも分かりやすく、そして深く描かれています。
『長篠・設楽原合戦について詳しく知りたい!』
という人には特にオススメです。
まずはあなたの家の近くの本屋さんでチェックしてみてください。もし無ければ、インターネット通販でも購入できます。
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