丹羽氏重の居城は国境の城だった!東郷町傍示本城址の見どころポイント

愛知郡東郷町春木市場屋敷に残る傍示本(ほうじもと)城は、岩崎城主だった丹羽氏次の弟・丹羽氏重の居城跡です。現在では傍示本公民館の前に石碑が建っています。

■傍示本城址の住所■

愛知郡東郷町春木市場屋敷1182

>>傍示本城址の場所の地図

丹羽氏次といえば天正十二年(1584)の小牧・長久手の戦いで岩崎城を守っており、池田恒興率いる羽柴軍の攻撃に遭い討ち死した若き武将です。その氏重は当時、すでに城持ちの土豪でもあり、その城が傍示本城でした。

西~南側を見てみる

傍示本城址は公民館の前に石碑が建っているだけで、あとは何もない印象ですが、その地形が興味深いです。傍示本公民館がある東郷町は尾張国なのですが、その西は境川を経て三河国である、みよし市です。境川に向けて地形が低くなっています。

この画像だと向かって左側が傍示本城址なのですが、西~南側にかけて低くなっているのが分かります。この低くなっている先に国境の境川があり、その向こうが三河国です。

国境の城だった!

傍示本(ほうじもと)の地名の由来について。傍示(ほうじ:ぼうじ)とは国境を示しており、傍(ふだ)を建てて国境(くにざかい)を示した言葉です。東郷町以外にも例えば河内国と大和国の国境に傍示という地名が残っていますし、広島県や岡山県にも傍示峠という地名が残っています。傍示本城のすぐ西は尾張とは違う三河の国。国境の城だったのでこの名前が付けられたのではないでしょうか?

傍示本城址の所要時間は周辺をグルっと周って高低差を楽しんで約15分くらいです。私の感想ですが、公民館前の石碑以外にも地形が楽しめる城だと思いました。また小牧長久手合戦で有名な丹羽氏重はこの傍示本城主なので、丹羽氏重が好きな方は是非、訪れることをオススメします。

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