愛知県や名古屋市の城、戦国史跡を巡る時に必ずチェックしておきたい本があります。それが現代語訳信長公記(げんだいごやく しんちょうこうき)です。
これは織田信長の生涯を記録した一代記で、著者は信長に仕えた太田牛一(おおたぎゅういち)という人物。この人は武将でもありましたが、筆まめでもあり、いろんな出来事をメモしており、聞き込みも加えて晩年、信長公記を書きました。では、この信長公記がなぜそんなにオススメなのか?次の3つの理由があるからです。
(1)信長研究の第一級資料だから
信長公記は織田信長研究において第一級資料として位置付けられています。もちろん、この信長公記に記載してある全てが歴史の真実ではありません。
しかし織田信長に実際に仕えた人物の記録ということで、その信憑性を高く評価され、現在、大学教授や作家、歴史家といった人達も、歴史本や関連コラムを書く時に信長公記を裏付け資料として扱っているケースが多いです。
(2)現代語訳だから
信長公記の原本は古文書なので、古文書を読む知識が無いと読めません。しかしこの現代語訳信長公記は現在の言葉に翻訳してあるので、小説みたいにスラスラ読む事ができます。
また出来事を1話ずつ完結しており、非常に分かりやすいです。例えば村木砦の戦い、桶狭間合戦なども1話完結で書かれています。ただ荒木村重の有岡城攻めなどは、いくつかの話に分かれており、内容も多いのですが、それでも時系列ごとにまとめてあるので理解しやすくなっています。
(3)地名が今でも分かるから
これは愛知県を含む東海地方に住ん出いる人、もしくは東海地方に土地勘がある人が対象なのですが、現在に残る地名がたくさんあります。
例えば、
- 味鋺(あじま:名古屋市北区)
- 緒川(おがわ:東浦町)
- 比良(ひら:名古屋市西区)
など、今でも残っている地名がたくさんあるんです。歴史を理解する時、この地名がわかるというポイントは非常に重要です。
例えば、『尾張の中央清洲から五十町(約5・4km)東、佐々成政の居城である比良の城の東に南北に長い大きな堤がある』という一文があったとします。土地勘がある人は、清洲城から東の名古屋市西区までの地図が頭の中で描けるわけです。
またそうでなくても、『佐々成政の比良城は清洲から東に約5・4kmくらいのところにあるんだな~』みたいに想像がつきます。これにより距離感や当時の地図が描けるので、歴史の内容も更に理解できるという事です。
感想
私の感想ですが、以上の事から愛知県、名古屋市の城や戦国史跡を巡るのが好きな人は、この現代語訳信長公記を持っておくことをオススメします。また忙しくて史跡巡りができない人も、単に読み物として読んでも面白いです。
普通に本屋さんにあるので、まずは自宅の近所の本屋さんをチェックしてみてください。もし無ければオンライン通販で購入することもできます。
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